粗供養(そくよう)とは?


【粗供養】用語や目的について徹底解説⁉

お葬式や供養の際にはさまざまな決まり事や作法が存在しますが、その中には普段あまり聞き馴染みのない言葉もあるでしょう。そのひとつに「粗供養」というものがあります。粗供養とは、簡単に説明すると「供花などのお供えいただいた金品に対するお礼」のことです。

この記事では、粗供養とはどんなものなのか、用語や目的、金額の目安などについて詳しく解説します。知識として必要な際に、ぜひお役立てください。

粗供養について

「粗供養(そくよう)」とは、お葬式や法要などの儀式の際に、故人を偲んでお供えいただいた金品に対して、遺族側から感謝の思いを込めた粗品やお礼をお渡しする行為のことです。「香典返し」のような振る舞いであり、同義の言葉として用いることもあります。地域差による解釈の違いが存在しており、地域によっては「祖供養(そくよう)」「志(こころざし)」と表現する地域もあるようです。

粗供養の「粗」は、粗品が由来だとする説があります。また、祖供養の「祖」は先祖が由来だとする説も存在し、「志」の表記は、主に東日本の地域に限って用いる字となっているようです。字面は違いますが、共通の認識としては「感謝の思いを込めた返礼」となっているので覚えておきましょう。

地域、家族間で解釈の違いに差が生じるため、お互いに呼び方が異なる際には、共通認識ができているのかすり合わせが必要です。この点だけは注意が必要でしょう。

粗供養の目的といつ渡すべきか

粗供養の目的は、その言葉の持つ意義が地域や家族間などで異なるため、それに伴って変化します。また、目的ごとにいつ渡すべきなのかが異なるため、注意が必要です。ここでは、「粗供養」と同義に当たる広く認知されている3つを例に、その目的やいつ渡すべきかなどを確認しましょう。

【粗供養1】香典返し

香典返しとは、その言葉通りの意味であり、受け取った香典への返礼です。金額的な目安は、受け取った金額の「3分の1~2分の1程度」で返すことが一般的とされてきました。

しかし最近では、香典を受け取った当日にお返しできるように、1,000円~3,000円程度のものを準備しておくことが多くなっています。これは香典の相場が3,000円~5,000円程度とされているためです。受け取った金額に応じて、参列者一人ひとりに対応した物品を返すという行為は、お葬式で何かと忙しい遺族側にとって負担になります。そのため、あらかじめ物品を用意しておくということが最近では一般的となっています。

香典返しを当日に行う場合は、通夜式やお葬式などの受付で香典を受け取った後に、準備していた品物をお贈りするのが一連の流れです。ただし、受け取った金額が大きい場合はその場でお渡しせずに、忌引き明け~1か月後の間に改めて贈るのもよいでしょう。忌引き明けがいつなのかは宗教ごとに異なるため、注意が必要です。

香典返しは、あくまでも受け取ったお気持ちへ対する返礼です。そのため、必ず豪華なものを用意しなければならないというわけではありません。どのような品物にするかで迷った際には、葬儀社の担当スタッフなどへ相談するとよいでしょう。

【粗供養2】会葬お礼

会葬お礼は、通夜式や告別式のときに贈ることが多いようです。会葬お礼とは、お悔やみを伝えるべく訪問してくださった方へ贈るもので、香典を包んでくださった方のみに限りません。つまり、香典の有無に関わらず、訪問いただいた当日に贈るべきものといえます。金額については、遺族の考え方などによっても異なりますが、おおよその目安は500円~1,000円程度です。

【粗供養3】御供(ごくう)に対する返礼

御供は「法事の引き出物」として捉えるため、当日に返礼品を贈ることはしません。四十九日の法要を終えてから品物を贈ります。その後に続く一周忌や三周忌でも、それぞれ法要を終えてから、供花といったお供え物に対して粗供養の品を贈りします。

多様化する粗供養の形

このほか、香典返しにおいては、お礼の贈り物をしなくてもよい場合も存在します。お葬式に対する考え方が多様化しており、香典をいただかないという選択をする遺族も増えてきていることが要因です。また、家族の要を亡くし残された子の養育費に、いただいた香典をあてるというケースもあります。この場合には、返礼品はなくとも、お礼の手紙などをしたため送るようにしましょう

このように、粗供養は「香典返し」「会葬お礼」「御供に対する返礼」といった複数の意味合いを持ち合わせています。信仰する宗教や育ってきた環境などによってその認識には差が生じてきます。担当葬儀社の認識と相違がある可能性があるため、事前のしっかりとした打ち合わせが必要となるでしょう。

粗供養を準備する人について

粗供養は、基本的には喪主が準備します。しかし、必ずしも喪主が準備をしなければならないというきまりがあるわけではありません。事情や地域などによっては喪主以外の人が準備を行うこともあります。

例えば、「故人が父親で喪主は故人の妻、施主は故人の息子」です。この場合は、粗供養の準備は「施主の息子」や、「喪主以外の故人の親戚(親兄弟など)」が行います。また「参列者が持ち寄る」というかたちで準備する場合もあるようです。

いずれの場合も、家族間における金銭的な問題や、話し合いを行った結果、地域的な慣習などによって判断は変わってくるでしょう。そのため、自身の家族がどのような考えを持っているか、住んでいる地域の慣習はどのようなものがあるのかなどを事前に確認しておくとよいでしょう。

粗供養に適した贈り物

粗供養に適した贈り物にはどのようなものがあるのか、選定に関してルールはあるのかと、お悩みの方もいるのではないでしょうか。一般的には、弔事の際の不幸は消えて無くなるという考えに基づき、「手元に残らない消えるもの」が好まれ、適したものと考えられています。よく贈られているものを紹介するので、選ぶときの基準にしましょう。

・食べ物や飲み物などの食料品(缶詰、海苔、お菓子、お茶など)
・台所用品や浴室用品などの消耗品(食器用洗剤、洗濯用洗剤、固形石鹸など)
・生活雑貨や日用品(タオルやハンカチなど)
・カタログギフト

食料品は、賞味期限や消費期限がある程度長く、好みの分かれにくいものを選びましょう。飲み物であれば、アルコール飲料は避けます。アルコールはお祝いの場を連想しやすいものとなっているためです。

洗剤や石鹸などは、消耗品かつ洗い流すものであることを理由に選択する人もいます。タオルやハンカチは消耗品ではないのですが、日常的に利用し、誰にでも贈りやすいという点から人気の品です。

カタログギフトは、受け取った方がある程度自由に品物を選択できるという点や、持ち運びに困らないという点などから、最近では人気となっているようです。

このほか、故人が生前好んでいたものを選択する遺族もいます。また、遺言で「私が好きだったビールを返礼品として使ってほしい」のような内容が残されていた場合は、その品を用意するとよいでしょう。

粗供養に適さない贈り物

粗供養品として適さない贈り物も存在しています。基本的にはお祝い事を連想しやすいものや長持ちしないもの、金銭に関わるものなどは避けるようにしましょう。具体的には下記のようなものが該当します。ご注意ください。

・肉類や魚類などの生鮮食品
・酒類などの嗜好品
・お祝いの品として用いられる鰹節や昆布
・現金、商品券
・持ち運びが非常に困難なもの

ただし、この中に該当するものだとしても、故人が生前の希望として遺族に伝えていた場合や、遺族が故人の趣向を考慮して準備していた場合は問題ありません。

粗供養を何にするか悩む場合

具体例を見ても、どの品を選ぼうか、この選択は正しいのだろうかと悩む方は多いでしょう。その際はひとりで悩まずに、生前から家族間での意見交換を行うとよいかもしれません。そうすることで、家族間の認識を確認しておくことにつながり、またいざというときに悩むことも防げるでしょう。

また、そのほかのお葬式に関する準備においても、可能な限り事前に確認しておくことで、いざというときに役立ちます。少しでも不安や懸念事項があるならば、早い段階で葬儀社といった専門的知識のある機関に問い合わせ、解決しておくことをおすすめします。

粗供養で注意すべき点

返礼の準備をする際に、「掛け紙」と「水引」は必要不可欠です。水引は、あわじ結びか結び切りを使用する点に注意しましょう。この2つの結び方は「不幸が何度も続けて起きぬように」という祈りへ通ずる意味合いを持っています。

この記事で紹介した表書きは「粗供養」ですが、地域や宗教などにより返礼品に適した言葉は異なります。自身がどのような言葉を用いて返礼品を準備すべきかきちんと確認しましょう。

まとめ

粗供養はさまざまな意味合いを持つ言葉です。この言葉を使用する際には、使う目的や意義を理解していないと誤解を招く可能性も否めません。そこで、事前に自身や家族間でどの意味合いで言葉を用いているのか確認し合うことで、トラブルを回避できるでしょう。

遺族やその親族間で慣習を大切にしている方がいる場合は、特に慎重になる必要があるでしょう。返礼品に関するきまりやルールは実に多様で、地域や宗教などによっても異なるため、話し合いの場を設けて意見を確認し合うことが重要です。

粗供養に関してだけでなく、いかなる葬儀の問題でも早い段階で相談することがおすすめです。小さな疑問だとしても、事前に解決しておくことでいざというときのスムーズな進行へとつながるでしょう。「かぐやの里メモリーホール」では、どんなご質問にも真摯に向き合うスタッフが多数在籍しております。ぜひ一度お客様のお悩みをご相談ください。

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