終活の豆知識⑱(今、寺院葬が注目される理由)

これから再増加する寺院葬

 

令和になりお寺でのお葬式「寺院葬」が増えるようになると言われている。小規模なお葬式が増える中で、寺院葬が全国的に富士市にも増加傾向にある。なぜ改めて寺院葬が注目されているのか、かぐやの里メモリーホール富士の本多亮之さんに聞いた。

 

お葬式の時代背景

昭和では、自宅葬か寺院葬が一般的でした。参列者や葬儀お手伝いも地域の方が中心でほとんどが故人を知っている方なので、自宅やその近辺のお寺などで行うことで都合が良かったのです。料理は炊出しで賄い、会場費や装飾も最低限であったことから、今ほど葬儀費用もかかりませんでした。平成になり、葬儀会館が出来たことで、葬儀場所は町内を離れて、市内の様々な場所でお葬式を行うことになりました。また、故人を直接知らない不特定多数の方も参列するようになり、駐車場も必要となり、広い駐車場のある一般葬向けの葬儀会館の需要が高まりました。それに伴い、自宅葬や寺院葬が減っていくことなりました。葬儀会館でのお葬式が広まることで、祭壇費・生花代・看板代など葬儀費用も高額化が進みました。

 

令和の葬儀事情

近年では富士市内でも家族葬が急激に増えています。理由としては「慌ただし一般葬より家族葬でゆっくり送りたい」「なるべく費用をかけたくない」など、遺族心情の変化・故人の遺志・経済的な理由など様々です。家族葬では、家族+親族+親しい知人や友人とゆっくりお別れすることができます。不特定多数の人が参列するわけではないので、人数の取りまとめや食事やお返し物の数また駐車場の心配をすることもありません。ある程度の人数が読めることで、準備や当日慌ただしさも軽減されるのも家族葬のメリットです。家族が想定する人数に合わせたサイズの式場で執り行えるので、無駄なものにお金をかけず、お寺でお葬式を執り行うことが充分可能です。そんな背景から近年になり寺院葬が注目されるようになったのです。

 

都市部では一般的な寺院葬

都市部では寺院葬が、昭和から今日までずっと継続されていました。築地本願寺や増上寺など有名なお寺も、檀家さんだけでは無く、一般の方も利用料を払えば誰でも、更に別宗派でも利用可能です。お寺は、檀家さんだけでなく、近隣の方々にも利用提供をすることで、近隣に葬儀会館が無い地域などは今でも重宝されています。お寺も地域貢献活動の一環として、お祭りなどイベントのみならず、葬儀場所の提供という役割を担っているのです。

 

お寺でのお葬式費用

一概には言えませんが、葬儀会館でお葬式を執り行うより費用が掛からないことが多いです。家族葬ホール以外の大きい式場を利用すると、祭壇が大きくなったり生花をたくさん用意したりと、様々な商品項目が増えて費用がかさみます。家族葬ホールやお寺などコンパクトな式場では、大きな祭壇や生花も必要なく最小限度で執り行えることから、家族の費用負担額は少なくなります。お寺の本堂や部屋を利用する際には、使用料をあらかじめ確認するとよいでしょう。ただ、依頼する葬儀社によって大きく左右します。寺院より自社の式場を利用させたいと不透明な費用を提示するところもあります。かぐやの里メモリーホール富士では寺院葬専用プランなど、わかりやすい費用や仕組みを用意しておりますので、寺院葬をお考えの方は、一度ご相談ください。

 

寺院×葬儀社と新しい協力体制

先にも述べたように平成になって寺院葬が少なったことから、寺院葬の「流れ」「費用」「準備する品」「注意点」などイメージが沸かない方も多いと思います。そこで、かぐやの里メモリーホール富士では、寺院葬のイメージが伝わるように、実際にお寺ごとに祭壇を設置して模擬葬儀の写真撮影を行い、お客様の資料を作成するなど、お葬式前の情報提供を様々なお寺と一緒に行っております。寺院葬が増えてお寺の負担が増えることがないように、サポートも行っております。やはりお葬式を考える家族に、寺院葬の費用や形をよりわかりやすく伝えることが重要であると考えています。

家族葬が更に広まっているように、お葬式はどんどん変化しています。家族によって考え方が違うからこそ、その希望に一番に沿える形をお寺と葬儀社が一緒に考えることで、納得するお葬式が出来ると考えています。

 

寺院葬を推奨「称念寺」

客殿を新しくしたことをきっかけに、ご住職が積極的に寺院葬の案内を開始。費用が安いシンプルなプランや、追加項目が極力少ないプランなど、利用者にわかりやすい独自のプランを設定。かぐやの里メモリーホール富士が、模擬葬儀の写真撮影を行い、お葬式資料の作成から説明会までサポート。ご住職は「皆様にわかりやすく寺院葬を伝えることで、このお寺をもっと身近に感じてもらいたい」と語っています。檀家様に説明会を行うなど、新しい形を発信している。称念寺(しょうねんじ)富士市中央町3-2-11

※称念寺パンフレットをご希望の方はかぐやの里メモリーホール富士までお問合せください

 

本多亮之

伊豆のホスピタリティホテルで支配人を勤め、大手葬儀社で感動葬儀をサービス化させた。有名芸能人のお葬式を数多くプロデュースするなど、業界内でも有数のエンディングプランナーであり、現在はかぐやの里メモリーホール富士の総支配人として活躍中。