終活の豆知識㉜(富士市のお墓事情)
富士市のお墓事情
終活相談の中で最も多い相談内容がお墓と言われております。瞬間的なお葬式と違い、永年に亘るお墓については慎重な判断が求められます。今回は、富士市のお墓の事情について、かぐやの里メモリーホール富士の中村雄一郎さんに聞いた。
全国のお墓数
日本全国には約87万基のお墓があると言われております。都道府県別で見るとお墓の多い県は、岡山県・長野県・島根県など。人口の多さとお墓の多さはあまり比例せず、地価・土地の広さ・葬送文化など様々な要因で分布しております。
全国のお墓場所
お墓は埋葬法によって建てる場所は限られており、主に地方公共団体・宗教法人・個人の場所となっております。最もメジャーなのは、お寺の敷地内にあるお墓でしょう。それ以外にも、富士市森林墓園のような自治体が運営するお墓や、公益財団法人が運営する小山町にある富士霊園や、町内で管理している個人のお墓などがあります。
お墓の種類
①一般墓
最もポピュラーな形で墓石を立てるお墓のスタイルです。
以前はお墓というと一般墓のことを指しましたが、最近ではお墓のスタイルが多様化してきたため従来のお墓のことを一般墓と呼ぶようになりました。
形も多様化しており、従来の和型・背の低い洋型・オリジナル型など家族の希望によってアレンジする方も増えました。多くのご先祖様を供養するに向いています。しかし、墓守が必須なので後継者がいない場合は不向きと言えます。
②納骨堂
納骨堂は、遺骨を保管する室内のお墓です。建物の区画を借りて故人の遺骨を納めます。
納骨堂そのものは昭和初期から日本に存在しており、当時はあくまでも一時的に遺骨を預かるための施設でしたが、現在は室内の綺麗なお墓として、都市部では主要なものとなりつつあります。管理の手間が無く後継者がいない場合などに向いています。
③永代供養墓
永代供養とは、合同墓地のことです。お墓を管理する人がいなくなってからも供養を行ってくれるお墓です。一般墓などと同じように個別管理されておらず、遺骨を納めてから一定期間後あるいは初めから、他の人の遺骨とともに永代供養墓へと埋葬されます。管理や費用面の負担が少なく、墓じまいの際の最終形態としても選ばれます。富士市内ではそのほとんどが寺院管理で、費用も100万円~10万円と様々です。
④樹木葬
故人を自然の中で埋葬するスタイルは、樹木葬と呼ばれています。樹木葬でもっとも一般的なのは、シンボルツリーと呼ばれる墓標となる樹木(桜やもみじなど)の周辺につくられた区画に故人の遺骨を安置するというスタイルです。
遺骨を自然に還すことを目的とした散骨のひとつである自然共生型の樹木葬もあります。
⑤海洋散骨
海洋散骨は、祭祀の目的をもって、故人の火葬したあとの焼骨を海洋上に散布することをいいます。自分の死後は自然に還りたい、大好きだった海に眠りたい、といった故人の意志や、様々な事情でお墓に入れない、お墓を持てないという悩みをお持ちの方にも最適な方法です。かぐやの里メモリーホールでは、沼津港からの駿河湾散骨を案内しております。
⑥墓じまい
一般墓を取り壊すことを墓じまいと言います。後継者がいないや維持管理が難しいなど、ほったらかしの無縁墓地になる前に、墓石を取り除き区画を更地にして戻します。入っていたお骨は永代供養墓に移したり、新しい場所に移したりします。お寺敷地内の墓地の場合はご住所と相談の上で決めるのがよいでしょう。墓石の撤去などで約20万円~がかかります。
富士市のお墓場所
富士市はお寺墓地・町内墓地・市営墓地でほぼ構成されています。自由度の高い霊園などの選択肢が少ないのが現状です。近隣の静岡市や沼津市には霊園がありますが、富士市は市営霊園がメインとなっております。富士市は近隣に比べてお墓の場所や種類の選択肢が少ない地域です。
富士市のお墓種類
富士市は一般墓・永代供養墓でほぼ構成されています。樹木葬や森林葬もありますが、まだまだ数も少なく選択肢も少ないのが現状です。高齢化社会になり、「市内でも車でしか行けない場所にお墓がある」「掃除など管理がたいへん」など、お墓管理に課題を抱える方も多くなってきました。
今後、富士市でも場所も良く維持管理の負担が少ない室内納骨堂やなどが増えると、より便利になるでしょう。
お墓は自分の意志だけでなく、周りの家族や親族の将来にも関わることです。継承者がいない、また継承者がこの地域に住むかわからないなど、将来の家族環境を見据えて決める、また相談しておくことが重要です。かぐやの里メモリーホール富士では、終活カウンセラーがどのようなお墓がいいのかのカウンセリングから紹介まで行っております。その家族に合った供養の形態や場所はどれがいいのか?今のお考えと将来的状況をふまえて的確にご案内いたします。ご心配ごとがあればお気軽にご相談ください。