最近の家族葬事情 終活の豆知識74

最近の家族葬事情
コロナウイルスのパンデミックが終息して生活様式は以前の様相を取り戻している昨今。お葬式の形式はコロナ禍で大きく変わり、現在も元に戻らず新しい令和の形となっている。最新のお葬式事情をかぐやの里メモリーホールの中村雄一郎さんに聞いた。

家族葬とは
家族葬とは、遺族&親戚&親しい方々で行うお葬式のことです。2名の家族葬もあれば50名の家族葬もあります。平均すると20名程度です。家族と親戚のみで他はお断りして行うお葬式は密葬と言います。コロナ禍以降の大きい変化としては、一般参列の方々も一緒に読経儀式に参加する一般葬が激減して、一般参列の方々は通夜式の前後に弔問時間を設けて受付弔問をする弔問型家族葬が一般化しました。弔問型家族葬では、弔問者は大勢でも通夜葬儀の儀式は身内だけというお葬式が増えています。そのようなことから、家族葬か弔問型家族葬が大半を占めています。

実際の状況
市内の葬儀各社で家族葬件数を出し合うことが無いので、家族葬件数は出ませんが、富士市における死亡者数と新聞訃報件数を照らし合わせると、令和6年10月に全体死亡者数270件で訃報掲載数52件となっており掲載割合は19%です。同年11月では全体死亡者数264件で訃報掲載数44件となっており掲載割合は16%です。この割合から見ると家族葬の場合は掲載しないことが多いことから、家族葬は全体の80%前後と推測できます。コロナ禍以前から比べて一般葬と家族葬の件数が逆転していることが伺えます。県内別市の葬儀社に伺っても家族葬が80%前後とのことでした。

家族葬の費用
家族葬でも儀式を行うか否かで費用が変わってきます。儀式を行わず火葬のみの場合(直葬)は10万円~30万円。通夜式や告別式など儀式を行う場合は30万円~150万円と幅があります。先にも述べたように、大勢を一堂に集まる一般葬から弔問だけの弔問型家族葬が主流になったので、大きい式場の需要が減っています。大きい式場を使えば、それだけ使用料金や祭壇料金が加算されてくるので、家族葬式場で弔問案内をする方が経済的です。更にはお香典も一般葬と同等を見込めますので、費用負担を減らしたいのであれば、家族葬会館で弔問型家族葬が最も経済的でしょう。

1日葬と2日葬
1日葬と耳にすることが増えたと思います。1日葬とは通夜式を行わずに葬儀告別式だけ行う形です。コロナ禍以降に1日葬は確かに増えています。ただ1日葬に関して、菩提寺の有る方は菩提寺と要相談することをお薦めします。菩提寺が有る場合は、お葬式の進行は菩提寺が決めます。通夜式の重要性などお寺ごと考えが違うことから、決める前に要相談です。菩提寺が無い方は家族の希望で決められます。費用面で1日と2日でどのくらい違うかと言えば、あまり変わりません。通夜食事や式場料など減らせますが、実際の儀式品などは変わらないことから大きな費用はありません。

今後の予想
お葬式はこのまま家族葬中心となりそうです。葬儀社各社も家族葬会館にシフトしており、需要と供給の両者が家族葬をメインに考えています。かぐやの里メモリーホールが家族葬会館をオープンした当時は家族葬会館は数える程しかありませんでしたが、今や市内至る所に家族葬会館が増えて、その数は今も増えています。県内別市町村でも同様の流れとなっています。各社が家族葬を打ち出す中で、どの様な家族葬を提供するかをかぐやの里メモリーホールは常々考えております。連載中のエンディングストーリーの実話など、小さくとも心温まる家族葬をかぐやの里メモリーホールは提供していきます。