葬儀費用最新事情 終活の豆知識 78

お葬式を考える際に気になる事項で最も多いのが葬儀費用です。コロナ禍以降でお葬式の形式が大きく変わった中で、この富士市でも80%が家族葬(弔問型家族葬や直葬を含む)と言われている。お葬式の形式が変わり、お葬式費用についても変化が見られるという。今回はお葬式費用について、かぐやの里メモリーホールのエンディングプランナー中村雄一郎さんに聞いた。

お葬式費用の平均相場

2024年に行われた第6回お葬式に関する全国調査(鎌倉新書提供)によると、お葬儀費用の平均相場は118.5万円でした。その内容としては、お葬式一式75.7万円・飲食費20.7万円・返礼品費22.0万円です。ここにはお寺様のお布施は含まれておりませんので、おおよそ葬儀社に支払う費用となります。全国的に家族葬が主流になっていることから、十年前に比べれば大きく下がっています。一方で2023年に比べれば、コロナ禍より参列人数も増えたことや物価高から平均額が約8万円増加しました。平均相場と言っても、全国各地で物価単価やお葬式内容も違います。その中で静岡県は全国の平均並みと言われております。

お葬式のスタイル

全国的にも家族葬が増えて昔に比べて平均相場もかなり減ってきました。かつては飲食費や返礼品費で数百万円ということもありましたが、全体的には接待費については減少傾向になっていることが、平均相場を低くした大きな要因と言えるでしょう。また家族葬と言っても二日葬もあれば一日葬もあります。お葬式のスタイルによっても平均額は異なってきます。同調査によれば、家族葬の平均相場は105.7万円で、一般葬の平均相場は161.3万円となっています。ちなみに最も安価と言われる直葬(火葬式)の平均相場は42.8万円です。(注:一般葬についてはあくまで平均であり大型葬など会葬人数で大きな費用の幅があります)

お葬式費用が上がる要因

火葬待ちによる費用変動が多くなっております。実際に富士市でもこの冬場に一週間以上の火葬場待ち状態がしばらく続きました。これは富士市のみならず近隣市町村でも同様の事態が発生しておりました。これは決して火葬場都合によるものでは無く、死亡人口が増えて冬場に集中したからです。火葬待ちにより、安置費用やドライアイス費用、そしてご遺体の処置費用などが必然的に発生するので、変動費用が発生してきます。これから暑くなる時期に火葬待ちが発生した場合には、更に費用はかさむでしょう。

お葬式費用を事前に確認

かぐやの里メモリーホールでお葬式を執り行う方の60%以上が、事前に何かしらのお問合せがあります。昔に比べて、亡くなった際に電話すれば良いと言うより、事前に少しでも情報を知っておきたいと思う方が増えています。事前に知っておきたい情報の多くは、「費用」と「お葬式の流れ」です。積立や会員登録してあるから安心では無く、実際に想定人数を伝えて、想定人数に対する事前見積りを貰っておくと安心です。

お葬式費用の全体観を知っておく

先に述べたように想定人数より実際の参列人数が増えれば必要項目も増えてきます。更にはオプションなど希望も出てくれば変動してきます。それらの葬儀社へ支払い分だけでは無く、実際にはお布施などお寺様に支払う分や、その先の納骨費用や位牌仏壇費用なども発生します。少し先のことまで把握しておくとより安心でしょう。頂くお香典による収入も加味して全体観を把握しておきたいところです。

富士市の状況

決して安くないお葬式費用ですが、富士市は他市町村に比べて行政補助が充実しています。富士市民が市営火葬場を利用する場合には、火葬料負担は0円であり、市営霊柩車は4,000円で利用できます。東京23区内の民営火葬場は火葬だけでも必要経費が20万円くらいかかります。県内でも火葬料金が発生する場所もありますし、市営霊柩車も無い場所もあるので、それらを考えると富士市民の負担は少ないと言えるでしょう。

先々のこととしてお葬式のことを少しでも把握しておきたいということであれば、かぐやの里メモリーホールの相談員にご相談ください。こちらでお葬式をしない場合でも、全般的なアドバイスをさせて頂きます。

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