終活の豆知識⑧(変わりゆく供養の形 後編)
変わりゆく供養の形(後編)
先月の前編に続いて「お墓に」について様々なお墓と供養の形をご紹介します。かぐやの里メモリーホール富士でもお墓の相談が増えており、お墓が無い方のみならずお墓が有る方も将来を案じて相談されるケースが増えています。
④永代供養墓
永代供養とは、お墓を管理する人がいなくなってからもお寺が責任をもって管理や供養を行ってくれるお墓です。一般墓などと同じように個別管理されておらず、遺骨を納めてから一定期間後あるいは初めから、他の人の遺骨とともに永代供養墓へと埋葬されます。
永代供養墓はお寺や霊園が管理してくれるため、お墓を継ぐ人がいなくても購入することができます。また、自分自身のための永代供養墓を生前に申し込むことも可能。永代供養墓は「個別安置型」「集合安置型」「合祀型」の3種類に分けられます。
個別安置型
個別安置型では、骨壺をそれぞれ個別のスペースに安置し、7年17年33年いった期間が過ぎた後に遺骨を合祀型に移します。
集合安置型
集合安置型では、それぞれの遺骨に専用のスペースを与えて小さな石碑や石塔を建てます。そして、それらを集合させることで一つのお墓をつくります。
合祀型
永代教養墓の中でもっとも一般的なのが、合祀型です。合祀型では遺骨を骨壺から取り出して、墓所内に直接埋葬します。他の人の遺骨と一緒に埋葬されるため、「合同墓」「合葬墓」などとも呼ばれています。
〇継承者が必要ない 〇料金が安い 〇維持管理費がない
△お骨が取り出せない
⑤海洋散骨
海洋散骨は、祭祀の目的をもって、故人の火葬したあとの焼骨を海洋上に散布することをいいます。自分の死後は自然に還りたい、大好きだった海に眠りたい、といった故人の意志や、様々な事情でお墓に入れない、お墓を持てないという悩みをお持ちの方にも最適な方法です。
一時、常識を守らない業者が増えたこともあり一般社団法人日本海洋散骨協会が設立されてガイドラインが設けられました。節度をもって行う海洋散骨は法的に問題なく、船上でセレモニーを行い散骨します。散骨した場所をGPSで記録して、再度その場所をクルージングもできます。また、自然環境保護への関心の高まりにより、野山を切り開いて墓地を作るよりは、遺骨を自然に還し、また故人の眠る自然環境を大切にしていこうというエコロジー思想も背景にあります。
石原裕次郎や勝新太郎も散骨を選んでおります。
チャーター散骨
家族や仲間だけで散骨クルーザーを一隻貸し切って行います。
合同散骨
数組のご遺族に散骨クルーザーに乗船いただき、合同で散骨セレモニーを行います。
代行委託散骨
対面にてご遺骨をお預かりし、ご遺族に代わり真心をこめて海へお送りします
メモリアルクルーズ
散骨した場所へお参りの為にクルージングします。
〇継承者が必要ない 〇料金が安い 〇環境に配慮している
△散骨先に行きづらい
⑥墓じまい(改葬)
都市への人口集中や地方の過疎化など、環境変化により先祖代々の土地に住み続けるライフスタイルは少なくなりました。
さらに、核家族化や少子高齢化もあり、先祖代々のお墓を維持管理し、そのまま次世代に継承することが難しいご家族が増えてきています。
そのため、お墓を維持する人がいないお墓、いわゆる無縁墓になる前に先祖代々の墓を撤去し、ご先祖のお骨を別の場所で弔う「墓じまい」は、社会的にニーズが高まっており、全国の改葬件数は年間約10万件で、増加傾向にあります。
「お墓はそのままにしておけばいいんじゃないの?」と考える人もいると思いますが、お墓は購入した際、土地を借りる契約になっているため、お寺や霊園に管理料を支払う形となります。そのため、放置されたお墓は管理料の未払い状態が続き、一定期間を超えると「無縁墓」として扱われて強制的に撤去されてしまいます。
承継者がいないなどの状況の場合は、必ず事前に墓じまいについて考え、お墓の放置は避けなければいけません。
【墓じまいの段取り】
①新しい改葬先を確保
改葬先の管理者から「受入証明書」と「永代使用許可書」を発行してもらいます。
②埋葬証明書を発行
現在埋葬されている墓地の管理者から「埋葬証明書」を発行してもらいます。
③改葬許可書の受け取り
永代供養や納骨堂に遺骨を移す際に必要となる手続きです。散骨や手元供養の場合は不要なことが多いですが、念のため事前に確認しておきましょう。
「改葬許可申請書」「受入証明書」「埋葬証明書」を一緒に、墓地のある市区町村に提出し、改葬の申請を行って改葬許可書を受け取ります。
④遺骨を取り出し(魂抜き)
お経を挙げてもらってから遺骨を取り出します。遺骨の取り出しは石材店にお願いするため、事前にどこにお願いするか決めておきます。
⑤納骨、魂入れ
改葬先に改葬許可証を提出し、納骨を行います。手元供養や散骨の場合は異なります。
(墓じまいの費用や相場については、別途資料を用意しておりますので、かぐやの里メモリーホール富士にお問い合わせください)
2カ月に亘り様々なお墓また供養の形を紹介しました。
先祖供養はとても大切だからこそ、今のライフスタイルに合わせて供養できる形を選択することが重要です。お墓は自分の意志だけでなく、周りの家族や親族の将来にも関わることなので、将来を見据えて相談しておくことが重要です。かぐやの里メモリーホール富士では、終活カウンセラーがお墓の相談や紹介も行っておりますので、お気軽にご相談ください。
平成30年11月24日(土)10時~12時
第2回お墓見学ツアー
富士富士宮地区にある「最新納骨堂」「最新樹木葬」「永代供養墓」を終活カウンセラーが現地案内
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