終活の豆知識⑫(花祭壇の魅力)

花祭壇の魅力

昭和の自宅葬の時代から、平成の会館葬に代わり大きなホールを使って葬儀を行うことが主流となってきました。会館には大きな白木祭壇が常設されていることが多く、その大小によって料金も異なります。そして近年に新たにオープンした会館では、白木祭壇を設置せずに花祭壇をメインにする会館が増えてきました。それは全国的な傾向もあり、近年益々進化する花祭壇について解説します。

 

祭壇の種類

「白木祭壇」とは、ひな壇のように段を組み、その上に写真台や位牌台などを配置する白木で作られた昔ながらの祭壇で、元々は白木で作った輿(こし)に棺を入れ墓地まで運ぶという野辺送りの輿が形を変えて白木祭壇と言われています。

元々、寺院葬や自宅葬が主流であった昭和には大きな白木祭壇などはありませんでしたが、平成になって会館葬が主流になったことから、今の様な大きな白木祭壇が生まれました。ところが白木祭壇の高額な価格設定が、不透明な葬儀費用の象徴として言われることもあります。心ない葬儀社が、利益をあげるための道具として利用していると言われたこともあります。ただ、一方で白木が傷まないように丁寧に天日干しや磨いたり、都度職人さんに手入れをして費用に見合った白木祭壇を提供してくれる葬儀社がいるのも事実です。従来通りの葬儀スタイルを希望される方など白木祭壇で式場を飾ります。 ※図1 白木祭壇

「花祭壇」とは、まさに生花で作った祭壇のことです。生花で形作ることでサイズやフォルムなどを自由にアレンジすることができます。白木祭壇の様にレンタル品では無く、その都度に造ることから季節の花や好きな花を使うことや、色合いや花材も様々取り入れることで式場の雰囲気を和でも洋でも変えることができます。

使用する花材や全体の大きさも調整することができるので、費用や式場のサイズに合わせてカスタマイズできるので、首都圏の葬儀・家族葬では7割以上が花祭壇を使っております。 ※図2 洋花の生花祭壇

 

生花祭壇だけであれば費用は抑えられる

生花祭壇は高いんじゃない?と考える方もおりますが、生花祭壇だけであれば費用は抑えられます。一般的に「白木祭壇+生花祭壇+供花」の組合せにすれば費用はかさみます。しかし、白木祭壇を飾らずに「生花祭壇+供花」で飾れば費用を抑えられます。(各会場によっては白木祭壇利用必須もあります)生花祭壇だけでも十分な式場アレンジは可能です。その為の葬儀専用フラワーデザイナーも年々増えており、富士市内で活躍されている方もいらっしゃいます。かぐやの里メモリーホール富士では「生花祭壇+供花」を基本としており、生花祭壇であっても費用をぐっと抑えることができます。富士市内の他の式場でも、白木祭壇を常設せずに負担を減らすことができる式場が増えました。

 

見栄えより実用性に

式場に飾ったお花を、自宅に持ち帰るより、故人様のお棺にお手向けしたいと希望される方は増えています。その様な要望が増えており、かぐやの里メモリーホール富士ではお花のお向けを「お花入れの儀」として本葬儀後に式場で時間を取って行っております。従来の火葬場ロビーでのお別れより、時間がゆっくり取れて参列の方々にもお花入れをして貰えると共に、たくさんのお花をお手向けできます。生花祭壇にすることでお手向けするお花の量も増えて、生花布団としてお棺いっぱいに生花をお手向けしております。 ※図3 お花入れの儀

 

想いをかたちに

最近の葬儀・家族葬では、一般的なものより「故人にちなんだもの」を選ぶことが多くなりました。食事のメニューやお返し品など、故人が好きだったものやゆかりのあったものを選ぶことが出来るようなりました。そこで、最も目に入る祭壇も故人に合わせて、また家族の想いを込めて作ることが出来るようになりました。ゴルフ場や海をアレンジした祭壇、お洒落にバラやユリを使った祭壇、桜やひまわりなど思い出の季節の花を使った祭壇など、様々なアレンジが可能です。多種多様にアレンジができるので、エンディングプランナーやフラワーデザイナーと一緒に相談しながら予算に合わせてオリジナルなかたちで表現できます。昔に比べて今や主流になりつつある花祭壇は、大切な故人様を囲む想いのこもった贈り物です。 ※図4ゴルフ生花祭壇 ※図5オリジナル生花祭壇

 

年々変わるお葬式のかたちですが、やはり変わらないのは故人様への想いです。お金をかければ良い葬儀になるわけでも、大勢集まったから良い葬儀になるわけではありません。亡くなってしまっても故人様の為にして何をして差し上げられるか?その想いをかたちにするので100名いれば100通りの葬儀・家族葬となります。儀式だけの一般的な形では無く、故人様の為にどんな葬儀・家族葬をするか考える中で、その選択肢の一つが祭壇です。エンディングプランナーは、商品提案をするスタッフのではなく、想いをかたちにする為に一緒に考える存在でありたいと思っています。かぐやの里メモリーホール富士では、150種類を超える生花祭壇リストがございます。参考にしたい方は見学の際にご覧頂けます。