終活の豆知識㊲見直されている寺院葬
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見直されている寺院葬
感染症拡大で小規模なお葬式が増える中で、お寺でお葬式を行う寺院葬が全国的に富士市にも増加傾向にある。なぜ改めて寺院葬が注目されているのか、かぐやの里メモリーホール富士の中村雄一郎さんに聞いた。
お葬式の時代背景
昭和の時代では、自宅葬か寺院葬が一般的でした。参列者やお葬式のお手伝いも近所の方が中心であり、自宅もしくは自宅付近の寺院でお葬式を執り行うことで効率が良かったのです。
平成になり葬儀会館が出来たことで、葬儀場所は町内を離れて、市内の様々な場所でお葬式を行うことになりました。仕事関係者など故人を直接知らない不特定多数の方も参列するようになり、広い駐車場も必要となり、大きい葬儀会館の需要が高まりました。それに伴い、自宅葬や寺院葬が減っていくことなりました。大きい葬儀会館でのお葬式が広まることで、祭壇費・生花代・看板代など葬儀費用も高額化が進みました。
令和の葬儀事情
感染症拡大で富士市内でも家族葬が急激に増えました。一般の参列はあっても、一堂に会さず弔問だけというスタイルも定着して、大きい式場のニーズは減りました。そこで、家族葬会館と共に寺院も注目されるようになったのです。お寺ごと広さは違いますが、元々は数十人が一堂に会することができる本堂や客殿があり、家族葬や弔問型家族葬(※1)も十分に対応ができます。自宅より遠くの会館でお葬式をするより、自宅近くのお寺や馴染みのあるお寺でお葬式ができると、改めて注目されてきました。
(※1 お葬式の列席は家族親族のみで、ご一般は通夜式や告別式の前にお焼香のみ受ける形)
寺院葬(お寺でお葬式)の費用
一般的には、葬儀会館より寺院葬の方が費用を抑えられることが多いです。家族葬ホール以外の大きい葬儀会館を利用すると、式場使用料や祭壇使用料など様々な商品項目が増えて費用がかさみます。お寺や家族葬会館などコンパクトな式場では、祭壇や生花も最小限度で執り行えることから、家族の費用負担額は少なくなります。お寺によっては祭壇不要というところもあるのでリーズナブルに行えます。
寺院葬を検討するにあたって
まずはお寺様にご相談です。菩提寺であればほとんどのお寺でお葬式が可能です。菩提寺ではなくともご近所であったり馴染みのお寺であれば、相談の上で対応可能です。その上で、葬儀社を決めます。ただ、葬儀社によっては寺院葬を好まない業者もあります。理由としては、「自社会館を使ってもらいたい」「自社会館以外の出張を好まない」などの事情があります。かぐやの里メモリーホール富士では、全てのお寺に対応可能な寺院葬プラン(43.2万円)があります。富士市内はもちろんのこと、近隣市町村のお寺でも利用できますので、寺院葬をご検討の方はぜひご利用ください。他社で積立している場合の切り替え利用も可能です。
全国的に見る寺院葬
都市部では寺院葬が今日までずっと継続されていました。有名な築地本願寺・総持寺(曹洞宗総本山)・増上寺(浄土宗大本山)など有名なお寺も、檀家さんのみならず檀家ではない一般の方も利用料を払えば利用可能です。檀家さんだけでなく近隣の方々にも利用提供をすることで、近隣に葬儀会館が無い地域などは重宝されています。お寺も地域貢献活動の一環として、お祭りなどイベントのみならず、葬儀場所の提供という役割を担っているのです。
富士市のお寺×かぐやの里メモリーホール富士の協力体制
先にも述べたように会館でのお葬式が一般的になって寺院葬が少なったことから、寺院葬のイメージが沸かない方も多いと思います。そこで、寺院葬のイメージが伝わるように、実際にお寺ごとに祭壇を設置して模擬葬儀を行っております。寺院葬のやり方や費用をよりわかりやすく伝えることで、納得してお葬式に臨むことが重要であると考えています。お葬式はどんどん変化しています。家族によって考え方が違うからこそ、その希望に一番に沿える形をお寺と葬儀社が一緒に考えることで双方の価値が高まると考えています。自社所有する葬儀会館以外のお客様に合った選択肢を提供することも、これからの時代の葬儀社の役目です。
寺院葬を推奨寺院紹介
「称念寺(中央町)」
客殿を新しくしたことをきっかけに、ご住職が積極的に寺院葬の案内を開始。費用が安いシンプルなプランや、追加項目が極力少ないプランなど、利用者にわかりやすい独自の公式プランを設定。
「法蔵寺(大渕)」
儀式のみならず、メモリアルスペースやお花入れの儀など、家族の温かいお別れができるよう趣を置いた寺院葬プランを設定。葬儀会館の無い大渕エリアでお葬式を執り行えることで、喪家や会葬者にとって新しい選択肢となります。
碧雲寺(厚原)
「こんなにお金がかかっては、お葬式を出せない。」という声に、石上博國ご住職が碧雲寺のオリジナル葬儀プランを設定。本堂プランやご自宅葬プランなど、ニーズに合った形をご提案しております。
圓妙寺(中丸)
本堂はお釈迦様をお祀りしてある場所であり「お釈迦様の元へ送る」ということからしても人生最後の場所としては理想的な場所であると田中堯舜ご住職のお考えのもとで、金銭的負担軽減を考えて100名まで本堂でのお葬式プランを考案しました。
法田寺(森島)
ご縁の深いお寺の本堂で荘厳な雰囲気のなか、心のこもったお葬式が執り行えるよう笠井正厳ご住職のもとで、法田寺オリジナルのプランを考案。プランのみならず、ご都合や予算に合わせてカスタマイズできるよう工夫しております。
松岳寺(入山瀬)
葬儀とは受戒式を行い、故人様を仏様のお弟子にする大切な儀式であり、亡くなった方に対して遺族の方が納得できる心のこもったご葬儀を実現できればと思いプランを作りましたと山田勇輝ご住職が尽力。お寺でのお葬式をプロデュース。