遠方で逝去した時の対応 終活の豆知識69
常に緊急時の対応を求められる葬儀社であるが、月に数件の割合で遠方地でご逝去されたと連絡を受けることがあると言う。遠方地で思いがけない不幸に見舞われた際に、どのように対応するべきか、かぐやの里メモリーホールの中村雄一郎さんに聞いた。
ご逝去される先
主なご逝去先は病院です。病院と言っても様々な種類の病院があり、富士市内でも最後を迎える病院は、入院や救急搬送を受け入れる比較的大きい病院であることがほとんどです。次に多いのは介護施設です。看取りをしてくださる施設も増えてきた中で、最後を施設で迎える方もいらっしゃいます。それに続いて、自宅で訪問診療や訪問看護を受けて最後を迎える方も年々増えてきました。高齢化が進む中で、最後を迎える病院や施設が足りなくなってきている現状であり、最後は自宅でと望まれる方もいらっしゃいます。最後を迎える場所として、病院・施設・自宅がそのほとんどとなります。しかしながら、事故や不測の事態でご逝去されてしまう場合もあります。その場合は、警察の対応となります。検案と呼ばれる調査が入ることから、ご遺体を含めて一時警察預かりになり、時間がかかることもあります。一般的にはその管轄の警察署が対応することになりますが、東京23区など大都市では監察医務院と呼ばれる専門施設が対応します。
ご遺体搬送の料金
自宅以外でご逝去された場合は、直後にご遺体の搬送が必要になります。お葬式の有無を問わず、ご逝去先から安置先への移動や安置先から式場までの移動など、搬送は行われます。ご遺体の搬送については、一般貨物自動車運送事業の許可を受けた葬儀社や搬送専門会社が対応する必要があります。その場合は、距離によっての費用を事前に陸運局に届け出することから、料金は会社ごと決まっております。よって近所で距離が短いからと言って、極端に安くなることなどはありません。実は、搬送費用が発生しない場合、自家用車での搬送も可能ですが、お身体の安全などを考えると専用搬送車での移動をお薦めします。
富士市近隣でご逝去された場合
富士市にお住いの方で、市外の病院に入院されてご逝去される場合もあります。市外の主な場所では、長泉町の県立がんセンター、静岡市や沼津市の市立病院、伊豆の国市の順天堂大学静岡病院などがあります。この場合は、富士市内の葬儀社に連絡すれば、ほとんどは対応可能です。かぐやの里メモリーホールでは、がんセンターは頻度が高いことから、お迎えの拠点を長泉町に設けており、がんセンターに最短30分でお迎え可能としています。
県外でご逝去された場合
入院先が県外であったり、県外で不測の事態にあってしまった場合などあります。そこから富士市まで搬送する場合は、その地域の葬儀社や搬送専門会社に依頼することになります。急なことなので、よく分からず病院や警察署から紹介された先にそのまま依頼してしまうことがありますが、一度確認することをお薦めします。移動距離が長い場合は、数十万円も変わってくることがあります。弊社も都内からの搬送は多数あり、遠い場所では宮城県仙台市からという場合もありました。弊社の場合は、全国の葬儀社ネットワークを活用して、その地の複数の会社から適正料金の会社に依頼するようにしています。紹介してもらったからと確認をせずに依頼すると、搬送料金に特別加算料金や棺や消臭剤などオプションがあれこれ付いて、お葬式くらいの料金がかかったと聞いたことがあります。とっさのことで慌ててしまいますが、先ずはご相談いただければ直ぐに対応します。
焦らずに対応するために
ご逝去場所に関わらず、ご逝去された直後は何をどうすれば良いかわからなくなってしまうこともあります。そんな中で病院や警察から「葬儀社を決めてください」「搬送の手配をしてください」と急に言われても決めることができません。そんな声が有る中で、かぐやの里メモリーホールは『搬送のみの対応』も可能としました。搬送のみ搬送を依頼したらその葬儀社にお葬式も依頼しなければならないのでは?という不安がある中で、初回の搬送のみ依頼して、まずは安置だけ済ませる。その後に葬儀社を比較検討できるようになります。直ぐにどこの葬儀社にするか決められないが、搬送は必要な場合はあります。その際には、かぐやの里メモリーホールに搬送のみ依頼してください。遠方地の搬送も直ぐに対応します。