意外と知らない、富士市の年金の仕組み! 後編
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https://kaguyanosato.com/2021/11/02/%e6%84%8f%e5%a4%96%e3%81%a8%e7%9f%a5%e3%82%89%e3%81%aa%e3%81%84%e3%80%81%e5%af%8c%e5%a3%ab%e5%b8%82%e3%81%ae%e5%b9%b4%e9%87%91%e3%81%ae%e4%bb%95%e7%b5%84%e3%81%bf%e3%82%92%e5%be%b9%e5%ba%95%e8%a7%a3/
前の記事では、年金の種類や仕組みについてなどを詳しく解説いたしました。
この記事では、年金事の受給できる時期や金額について解説していきます。
年金が受け取れるタイミングや受給額
年金を受給できるタイミングや受給額についてここでは国民年金・厚生年金・企業年金それぞれの場合をご紹介します。
受給できるタイミングや具体的な受給額の計算方法を理解しておくことは、将来の生活設計を考える上で大きな助けになるでしょう。
計算した結果、受給額が少ないと感じた場合はあらかじめ対策することが大切です。
■国民年金の場合
国民年金にのみ加入している場合、40年間フルで保険料を納めた場合の支給額は年額約78万1,700円(2020年)です。
未納期間や免除期間が存在している場合の計算式についても見ておきましょう。
・未納期間がある場合: 77万9,300円×納付済み月数/480
・免除期間がある場合: 77万9,300円×(全額納付済み月数+4分の3納付月数×7/8+半額納付月数×3/4+4分の1納付月数×5/8+全額免除月数×1/2)/480
受給開始は基本的に65歳ですが、申請によって60歳からに繰上げたり70歳からに繰下げたりできます。
繰上げた場合は支給額が少なくなり、繰下げた場合は支給額が多くなるのできちんと考慮してから選択しましょう。
■厚生年金の場合
厚生年金の場合、国民年金の受給資格を満たしていれば加入期間に応じて報酬比例部分の年金を受給可能です。
受給額を知りたい場合は、平均標準報酬月額×7.125/1,000×2003年3月までの加入月数+平均標準報酬額×5.481/1,000×2003年4月以降の加入月数で計算しましょう。
厚生年金の受給額を正確に計算するためにはほかにも経過的加算や物価スライドの処理を行わなければなりません。
厚生年金を受給できるタイミングは国民年金と同様で、基本的に65歳です。60歳への繰上げや70歳への繰下げにも対応しており、利用した場合は繰上げ・繰下げした期間に応じて支給額が増減します。
経過措置として、1961年4月1日以前に生まれた男性と1966年4月1日以前に生まれた女性の場合は60歳~64歳で受給できるのであわせて確認ておきましょう。
■企業年金の場合
企業年金の受給額は予定利率や脱退一時金、残余財産分配金などによって異なります。
企業年金の受給タイミングは厚生年金に準じているため、現役世代の場合は基本的に65歳です。
厚生年金と同様に経過措置があり、状況によっては60歳~64歳で受給できるのであらかじめチェックしておきましょう。
繰上げ受給や繰下げ受給にも対応しており、状況や受給できる年金額を総合的に判断して利用することをおすすめします。
年金制度の覚えておきたいポイントは?
年金制度には他にもいくつか覚えておきたいポイントがあります。
年金をきちんともらえるのかが心配なときや、活用できる年金関連の制度にどのようなものがあるのか知りたいときはひととおりチェックしておきましょう。
年金は一般的にイメージする老齢年金だけでなく、見逃せないメリットが数多く存在している制度です。
■税金でカバーしてもらえる
年金を運営するために必要な資金は保険料だけでなく、税金も利用されています。
国庫負担割合が1/2になっているため、半分は税金といえるでしょう。
これによって、保険料が不足している場合でも不足分が税金でカバーされます。
保険料と税金という2重の資金源があるため、安定して受給しやすく受給額に比べて負担する保険料が低く抑えられているのがメリットです。
■インフレリスクが少ない
日本の年金制度は物価スライド制を採用しており、物価の変動にともなって保険料と支給額のバランスを取る仕組みになっています。
したがって、インフレが発生したときでも受給時の物価に見合った支給額になるため、預金などと比べてリスクが少ないのがメリットです。
逆にデフレが発生したときは支給額が下がり、納付した保険料に比べて支給額が低くなるというデメリットがあります。
物価の変動に備えるものというよりは、インフレリスクに備えるものといえるでしょう。
■国民年金には免除や猶予制度がある
国民年金には免除や納付猶予があり、財政面の事情で保険料を納めることが困難な場合に利用できる制度です。
申請することによって全額免除・3/4免除・半額免除・1/4免除・納付猶予のいずれかが適用され、保険料負担が軽減されます。
全額免除になっている期間は受給できる年金額が1/2になるなどのデメリットはありますが、財政面で厳しいときには助けになるでしょう。
■保険料は社会保険料控除ができる
納めた保険料は全額が社会保険料控除の対象です。
毎年住所地を管轄する年金事務所から社会保険料控除証明書が送付されるので、確定申告のときに忘れずに申告して社会保険料控除を受けましょう。
納めた保険料分の金額が所得から差し引かれるため、所得税や住民税の負担を軽減できます。年金には節税効果があることを覚えておくとよいでしょう。
国民年金保険料を2年前納している場合は、全額をまとめて納付した年に控除する方法と各年に分けて控除する方法の2パターンのうちのいずれかが利用できます。
■障害年金や遺族年金がある
年金には障害年金や遺族年金があり、一定の条件を満たすと受給可能です。
障害年金は傷病によって障害が残った場合に受給でき、障害によって就労が不能になったときに生活を保証してくれる大きな助けになるでしょう。
遺族年金は被保険者が死亡したときに遺族に対して支給されるもので、その後の生活に役立つものです。
遺族年金の有無によって財政面の状況が大きく変わるため、万が一のときの備えとして役立つでしょう。
年金生活に備える方法
老齢になれば年金生活が待っています。
場合によっては障害年金の対象になり、予期せずに年金生活になることもあるでしょう。
老後の生活に備えるためには、年金制度をきちんと理解して現役時代から準備しておくことが大切です。
財政面での備えは非常に重要なので、終活の一環として年金について考えておくことをおすすめします。
年金制度はライフプランを設計する上で見逃せません。
現役時代にも節税などのメリットがあるため、公的年金や私的年金をうまく活用して将来の不安を取り除けるように行動してみてはいかがでしょうか。
よくある質問
Q:年金の仕組みは?
A:日本の年金制度は3階建て構造です。
大きく分けると「国民年金」と「厚生年金」の2種類であり、企業年金や年金払い退職給付もある場合は3階建てになります。
Q:主な年金の種類は?
A:国民年金・厚生年金・企業年金・遺族年金・障害年金の5種類があります。
Q:年金にかかる保険料の金額は?
A:国民年金保険料は毎年改定され、前納すると期間に応じて保険料が割引になります。
厚生年金保険料は標準報酬月額や標準賞与額に保険料率を掛けて算出し、賃金や賞与の額によって変化します。
Q:年金が受け取れるタイミングは?
A:国民年金・厚生年金は、受給開始は基本的に65歳ですが、申請によって60歳からに繰上げたり70歳からに繰下げたりできます。
まとめ
厚生年金の保険料や受給額など計算式が複雑な部分もありますが、ねんきんネットなどを利用しておおよその金額を計算しておけばライフプランの設計に役立ちます。
財政面での備えを万全にするためにも、年金についてひととおり確認しておきましょう。
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