エンゼルケアについて 終活の豆知識61

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人は亡くなると多くの場合、エンゼルケアが行われます。エンゼルケアは、葬儀社のみならず病院や施設などでも行われ、故人の身体を守る大切な行為です。かつては湯かんと言われていましたが、時代と共に変化し、内容も変わってきています。エンゼルケアの現状について、かぐやの里メモリーホール代表の中村さんに聞いてみました。

エンゼルケアとは

エンゼルケアに明確な定義はなく、広く亡くなった後のお身体のケアのことを指します、人が亡くなる場所で最も多いのが病院で、続いて高齢者施設や自宅など様々な場所で最後を迎えます。

病院や施設などでは、人が亡くなると医師による死亡確認が行われ、続いて看護師やスタッフによって、点滴など医療器具を外して着せ替えなどをしてくださいます。その施設ごとで内容は異なりますが、多くは必要最小限のケアとなります。その後に、自宅や葬儀社霊安室などに遺体を安置して改めて本格的なお身体のケアを行うことが多いです。

エンゼルケアの種類

①古式湯灌
昔からあるケアの1つに湯灌(ゆかん)があります。湯灌は故人のお身体を清めて仏衣や洋服などに着替える儀式です。まずはたらいや桶に用意した逆さ水(さかさみず)でお身体を清めます。

逆さ水とは、お湯を水で薄めるのではなく、水にお湯を入れてぬるま湯にしたものです。湯灌は産湯に通じると言われ、幸せな来世に生まれ変わることを願って行う意味もあります。

古式湯灌は、アルコール綿などで全身を拭いてからお着せ替えを行う、最もスタンダードな湯灌です。費用相場は5万円~10万円です。

②シャワー湯灌
お身体を拭くだけでは無く、実際に湯船に入浴するのがシャワー湯灌です。介護入浴に近いもので、洗体のみならず洗髪も行います。最後はしばらくお風呂に入れなかった方など、全身をきれいにして整えてあげることができます。費用相場は8万円~15万円です。

古式湯灌とシャワー湯灌共に、基本は逆さ水で肌を清め、男性はひげを剃ったり、女性はメークをしたりなどと、お顔周りを整え、白装束や洋服への着せ替えを行います。

私の経験上、最近では洋服へのお着せ替えを望まれる方が多いです。見慣れない装束より、いつもの姿で送ってあげたいという方が多いと感じます。

湯灌は宗教的意味合いとしても、安らかに成仏するために現世での煩悩や悩み、苦しみを全て洗い流して、清らかな身で旅立ちの準備を整えるという意味も有ります。

③エンバーミング
特殊薬剤を使って防腐防疫に大きい効果が得られます。元々は長期間のお身体の保存のために施術されることが多かったのですが、より生前の姿に近づけることができることから、需要は高まりつつあります。ドライアイスなどの処置も不要で、自然な姿で安置ができます。

一夫で、お身体にメスを入れるなど特殊処置が行われるので施術できる場所が少なく時間がかかり、高額な費用も伴います。費用相場は20万円からです。

④エンゼルメイク
病院や施設などでしっかりとしたケアを終える場合も有ります。県立がんセンターなどは、死後に2時間くらいかけて洗浄や着せ替えなどのケアを丁寧にしてくれます。その場合に、お顔周りのみ最後にケアします。死後経過によって、目元や口元が開いてしまったりすることは多々あります。また髭は伸びてきますので無精髭となってしまうこともあります。それらの処置をすることで、安らかなお顔にすることができます。費用相場は5万円前後です。

エンゼルケアのタイミング

湯灌やエンゼルメイクなど、どのタイミングで行うのが良いのかとよく質問を受けます。以前は病院から自宅に戻った直後に行われていましたが、最近は変わってきました。

それは家族葬が増えたこともあり、より丁寧にケアしてあげたいという要望が増えたからです。「故人のお気に入りだった洋服を探してあげたい」「みんなが立ち会って湯灌をしてあげたい」など様々です。ご遺体の状態が悪い場合は、なるべく早くに処置をした方が好ましいのですが、一般的な場合であれば故人様にあった内容を選んでから処置をした方が良いでしょう。

納棺師とは

2008年に映画『おくりびと』がヒットしてから注目されるようになった納棺師。葬儀社のエンゼルケアの多くは納棺師が行います。納棺師には資格が必要というわけではありませんが、高い技術力が求められます。

メイクや顔剃りなどの表面的なことだけでは無く、口腔消毒や綿詰めなど、専門的な知識と技術が必要となります。また着せ替えの所作などはご家族のグリーフケア要素にもなります。技術力と対応力の両方が求められる特別な職種なのです。

ご遺体の安全安心

エンゼルケアについてはもちろんのこと、ご遺体状況について心配や不安があれば、かぐやの里メモリーホールに、いつでもご相談ください。
ご遺体状況はお見送りの際にとても重要です。送る時の姿がより綺麗で安らかであることが、故人様やご遺族にとっても大切だと思っています。お葬式の依頼が無くとも、エンゼルケアだけの依頼も可能です。

富士地区で初めての綿花納棺式の導入

かぐやの里メモリーホールでは、日本一のお葬式と称される葬儀作法である綿花納棺式を取り入れております。綿花納棺式は、故人様とご遺族様と会葬者が一体となって執り行う最高の儀式であり、音と光と所作を合わせた幻想的な時間となります。

綿花納棺式を導入して以来「初めて体験しました」「とても綺麗で感動的な時間でした」との声を多数頂戴しております。かぐやの里メモリーホールのお葬式にご参列の際には、綿花納棺式にもお立ち会いください。