ご本人からの相談 終活の豆知識65
自分自身の事は自分で決めたいと考えている人が増えているといいます。終活を意識したり実践したりする人が増えたこともあり、自分の最期は家族に任せきりにすることから、自分自身で最期を決めておきたいと考える人が増えたこともあり、生前相談のケースが年々増えているそうです。自分のことは自分で、夫婦のことは夫婦で、などと様々な相談についてかぐやの里メモリーホールの中村さんに聞いてみました。
ご本人の相談の特長は?
ご相談は電話、メール、LINE、対面など様々なやり方で行います。「家族が亡くなりそうで…」というご身内からの相談と、「将来のことで…」というご本人からの相談では、内容は大きく変わるという印象があります。
前者のご家族・ご親族など、ご身内からの生前相談の場合は、お葬式に特化した場合が多いです。費用、安置先決定、お寺様関係、呼ぶ人数の相談など、お葬式にまつわる内容が主になります。直近で想定される不安を事前に解消したいという方が多いです。
一方で後者のご本人やご夫婦からの生前相談の場合は、お葬式の先の相談になることが多い印象です。入口はお葬式の相談なのですが、10年後や20年後のお葬式状況がどうなるのかは定かではありません。コロナ禍でお葬式の様子がガラッと変化したように、この先さらに変化する可能性が高いでしょう。よって今の時点で数十年後の葬儀内容を決めることは、あくまで目安でしかありません。
そうなると、今のお墓をどうするか? 今の自宅をどうするか? これからのお金のやりくりをどうするか? 今からできることは何があるか? など、その先のことへと相談内容が広がっていくのです。
ご自身の相談で不安に感じていることは?
次の世代までに影響が残るものにどう対応するかの不安も多いように感じます。跡継ぎがいない、跡継ぎはいるが世帯が別で引き継げない、なるべく自分たちの世代で処分したい、など、今あるものの整理整頓を考える方が増えています。
かつては次世代にそのまま引き継ぐことが多かったですが、今の時代はなるべく残さない、残してもスマート引き継ぎたいと思う方が増えています。
具体的に整理整頓を考える項目は?
お墓、お寺、不動産が多いです。お墓な最も多く、お墓は最も多く、今持っているお墓を将来どうすべきか悩む方が多いです。自身のお墓がない方の大半は、樹木葬や納骨堂を選ぶケースが増えており、自身の好みで決められます。一方で、既存のお墓がある方は、この先お墓をどうするか? となると、お寺との関係や墓じまい作業が発生します。今あるお墓をどのタイミングでどのようにしたら良いかという相談をよく受けます。やはり、お墓の維持管理に不安を覚える方は年々増えている印象です。
そして、自宅や土地などの不動産についてどのように相続するか、もしくは処分するかも相談を受けます。今後自宅に住む人がいなくなる場合など将来を想定して、相続や処分など判断で着るようアドバイスします。
次世代のために
ご自身のことについて相談される多くの方は、次の世代である子供や相続人に迷惑をかけたくないという考えをお持ちです。実際にお話を聞いてみると「自分の両親を送った際に葬儀や葬儀後の対応に苦労したことから、同じ大変さを背負わせたくない」や「歳をとればだんだんと子供の世話になるけど、最期のことくらいは親としてしっかりと準備を整えておきたい」など、とても説得力のある意見を聞くことがあります。
高齢社会になり、子供世代は親を見ることが増えますが、親世代もまた子供世代を見ています。双方にとって少しずつ準備を進めることが良いのかも知れません。
比較的実践しやすい終活
①写真の整理
人の写真は捨てづらいので、自身で整理することが好ましいです。
②趣味嗜好品の整理
すぐに整理できなくても今後どうするか決めておきたいものです。
③洋服の整理
着ない服だけでも整理するとすっきりします。
④エンディングノートの準備
かぐやの里でもエンディングノートの書き方セミナーを行っています。
⑤手紙やメッセージの作成
今の気持ちをまとめておく。また考えが変わった際にはやり直せばいいです。